時計メーカー探究 IWC編 ①

  • LINEで送る
時計メーカー探究  IWC編 時計 修理 (腕時計 修理)風景

時計 修理 IWC 

今回はIWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー)です。

スイス時計なのに英語の社名である事に奇異に思う人もいるかもしれません。その理由は、IWCの創業にまで遡ります。それでは、歴史を見ていきましょう。

1868年、アメリカ人時計職人であったフロレンタイン・アリオスト・ジョーンズが時計職人のヨハン・ハインリッヒ・モーザーと協力し、アメリカ市場向けに懐中時計を販売するためスイスのシャフハウゼンで創業しました。
当時、アメリカで主流になっていた機械自動化の製造技術を伝統的な手工業が中心のスイスの時計産業の導入し、より効率的で完成度の高い時計作りを目指しました。
しかし、熟練の職人技とテクノロジーの融合は簡単ではありませんでした。
試行錯誤を重ね、スイスでの時計メーカーとしての地位を築いたのは20世紀半ばになってからでした。
日本でも60歳以上の人には高級時計の代名詞と記憶にあると思います。
天文台コンクールやクロノメーター規格には参加しなかったものの、優秀級クロノメーターよりも厳しい規格を社内で独自に設け、生産していきます。
名機と言われるCal.85系もこの頃に作られます。本
社がドイツ語圏のシャフハウゼンにあるためか、製品もスイス時計らしい華やかなデザインのものは少なく、装飾を排した、シンプルなものが多いのも特徴です。
現在、スイス時計メーカーでも唯一、万能時計職人の育成を公的に認めるライセンスである「オルロジェ・コンプレ」を所有し、次世代の担い手を育成していますが、一方でコンピュータ技術を駆使した生産体制を行っています。
アメリカ、ドイツ、スイスのエッセンスが混じり合ったのがIWCかもしれません。

それでは、次回は機械を見ていきましょう。お楽しみに!

  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。