時計メーカー探究 ヴァシュロン・コンスタンタン編 ②

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時計メーカー探究 ヴァシュロン・コンスタンタン編  時計 修理 (腕時計 修理)風景

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それでは機械を見ていきましょう。
機械はCal.K1072です。
1960年代に使われていたムーブメントで、ジャガールクルトから専用に供給された物なのでジャガールクルトの時計には使われていません。
当時の機械を色々と見てみると、なかなか面白い構造の機械があります。
この機械もその一つです。
スイス・ジュネーブの技術規格24条にならった検定に合格した証であるジュネバ・スタンプ①が刻印されています。
これを取得できるメーカーはパテックなどそうそうたるブランドのみで、パーツの仕上げ等は当然美しいです。

今回は二つの構造に着目してみます。

まず一つ目は、自動巻き機構です。
ローター②を見ると目を引くのが四つのルビーリングです。
ローターは軸を中心にグルグルと回るために、どうしても軸部分が摩耗し、酷くなるとローターの下にある受けに擦ってしまいます。
これを防ぐためにルビーリングが取り付けられました。
これにより、軸の負担軽減を可能にしました。自動巻き機構のユニットを外し裏側から見てみます。
特殊な遊動車③があるのですが、これは現代のジャガールクルトの自動巻き機構にも同じタイプの物が使われています。

二つ目はカレンダー機構です。
カレンダー機構はメーカーの独自性が出やすいところです。
カタツムリのような車④が矢印の方向に動くにつれ、カレンダー送りのレバー⑤が矢印の方向に持ち上がります。
④の車が一周し直線部分(赤線)の所に来ると⑥のレバーが一気に落ちると同時にレバー⑤も一瞬で落ち、カレンダーを送ります。
瞬時に変わるカレンダー機構は大体似たようなシステムになっています。
今週はここまで。

また、来週もお楽しみに!

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