今回はショパールです。
ショパールと言えばジュエリーで女性になじみがあるブランドかもしれませんが、元々は時計の製造から出発しており、近年は機械式時計に力を入れているブランドでもあります。
有名なモデルとしては「ハッピー・ダイヤモンド」シリーズが挙げられますが、余りにもこのモデルの印象が強く自社ムーブメントを使用した技術力に優れた時計が知れ渡っていないのが残念な所です。
ショパールの生い立ちを追ってみますと、1860年、スイスのジュウ渓谷にあるソンビィリエでルイ‐ユリス・ ショパールが時計工場を設立しました。
設立当初から懐中時計とムーブメント製作を手掛け、高い信頼性と精度を誇る時計の評判から東ヨーロッパ、ロシア、スカンジナビアなどで順調に成長していき、ジュエリー時計では特に高い人気を得ています。
しかし、三代目となるポール‐アンドレ・ショパールは自分の息子たちが会社を継ぐ意思のないことを知ります。
ですが、ブランドの存続を望んだ彼は、これまで培ってきた豊かな遺産を蘇らせ、継承していくことのできる買い手を探し求めます。
ここで一つの転換期を迎えます。
1963年にドイツのフォルツハイムで時計と宝飾品を代々製造していたカール・ショイフレ社に譲渡することを決意しました。
スイスとドイツの時計と宝飾、二つのスペシャリストがここに出会い、新生ショパールが誕生します。
その後、ショイフレ家の人々の懸命なる努力を背景に、ショパールはめざましい発展を遂げます。
歴史ある時計メーカーの中では数少ない完全に独立した企業として、家族的な伝統を代々受け継ぎ、現在に至ります。
それでは、来週はこの自社ムーブメントを見てみましょう。
お楽しみに!