時計メーカー探究 ショパール編 ②

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時計メーカー探究 ショパール編 時計 修理 (腕時計 修理)風景

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それでは、内部機械を見てみましょう。
キャリバーはL.U.C.3.96です。ショパールの自社開発よる自動巻きムーブメントです。
機能的な特徴としては、二つの香箱を使用したロングパワーリザーブとマイクロローターを使用した自動巻きシステムではないでしょうか。
歯車、受け等のパーツの仕上げもかなり綺麗に仕上げられています。
今回は、他社ではあまり使用されていないマイクロローターに焦点を当ててみます。
その前に、ムーブメント全体の裏表を見てみます。
この位綺麗に仕上げられていると、ちょっとしたキズも目立ってしまうのでパーツの洗浄や組み立てにもかなり神経を使います。

では、マイクロローターに話を移します。
通常の自動巻きで使用されるローターは、ムーブメントの中心を軸として半円形のローターがムーブメントの上を回ることでゼンマイを巻き上げていきます。
過去の記事を見て頂ければどのような物か分かると思います。
しかし、マイクロローターはムーブメントの中に上手く組み込まれています。
この様にすることで機械を薄く作る事が可能になります。

しかし、ローターが小さくなる分、巻き上げ効率が悪くなる事が考えられますし、ローターにその分面積が取られるので、輪列等その他の機構に使えるスペースが減るために設計に無理が出やすくなります。
その点、ショパールのマイクロローターは22Kの金ローターを使いウエイトを出すことで巻き上げ効率を上げ、更にローターの裏を写真のようにする事でより高い巻き上げ効率を可能にしています。
ローターがどちらに回っても巻き上がるラチェット車を使用することで、少しの動きでも効率良くゼンマイが巻き上がるシステムとなっています。
過去にも様々なマイクロローターを使用したムーブメントはありましたが、このショパールのムーブメントは完成度の高い仕上がりになっています。

今週はここまで。次回で、「時計メーカー探究」は最後になります。

来週もお楽しみに!

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