・今回の修理品 フランク・ミュラー クレイジーアワーズ
・修理依頼 遅れる 針の動きがおかしい
オーバーホールと歯車作製の修理です。
針の動きがおかしくなるのは、ジャンピングアワー機構を持ったクレイジーアワーズに良くある不具合です。
1時から2時、2時から3時と時針がジャンプしていかないといけないのですが、大概の場合、飛びすぎてしまい時間が狂ってしまいます。
現在は改良が加えられ、かなり改善しました。
今回の時計は、まだ初期のモデルで不具合が多発していた頃の物です。
オーバーホールをすると、しばらくの間は正常に作動しますが、確実に同じ不具合が再発します。
針の動きがおかしくなってしまう一番の原因は筒カナ車に付く特殊な歯車です。
この歯車の歯数は12枚で、歯数が少ないために起きてしまいます。
歯数を増やし、歯に加工を加えることで解消します。
その他に、筒カナ車自体にも修正を加えます。
遅れの原因は全体的な油劣化で、パーツの交換はなく、ホゾを多少磨き、あとは綺麗に洗浄、組み立て、注油、調整で良くなりました。
・今回の修理料金 OH 65000円、歯車作製 40000円
※修理料金は状態、形状、素材、本数で料金が変わります