・今回の修理品 ロジェ・デュブイ スケルトン トゥールビョン
・修理依頼 定期的なオーバーホール
定期的なオーバーホールで、特にパーツの摩耗も無く綺麗に洗浄、組み立て、注油、調整で良くなるのですが、
スケルトンのトゥールビヨンで見た目にも非常に面白い物ですので、初めから終わりまでの組み立ての工程を見てみましょう。
まず、洗浄後の全てのパーツです。
トゥールビョンは複雑だと思われている方がいるかもしれませんが、
実はトゥールビョンのキャリッジ部分を除けば普通の手巻き時計とパーツ数は変わりがありません。
それでは組んでいきましょう。
香箱、二番車を組み込み、輪列受けを載せていきます。
次に文字盤側に移り、針回し機構の組み立てです。
最後にトゥールビョンのキャリッジ部分を組み立てて行きます。
テンプを含めたガンギ車、アンクルの脱進調速機構を一体にした物ですが、写真を見てわかる通り、パーツ全体に占めるトゥールビョン機構のパーツがいかに多いか分かります。
大きさの目安として楊枝を置いてみました。
最初にガンギ車、アンクルを組み付けます。
この部分のアガキはシビアに調整されているので、適切なアガキがあるかきちんと確認しなければいけません。
次にテンプ及びテンプ受けを組み付け、三番車から伝わるベアリング車を組み付けます。最後にテンプの受け石、穴石を取り付けてキャリッジの完成です。
組み上げたキャリッジを地板に組み込んでムーブメントの完成となります。
文字盤、針を付けますが、サファイヤガラスの文字盤ですので、針を抜く時に割れないように注意し、ゴミにも注意が必要です。
最後にケースに入れて終了となります。
※分かりやすさを優先したために実際の組み立て工程とは若干違います。
・今回の修理料金 OH 250,000円
※修理料金は状態、形状、素材、本数で料金が変わります。