旋盤作業とバイト

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時計 修理 バイト

時計修理でパーツを生み出す道具と言えば、まず旋盤が思い浮かぶと思います。確かにそうなのですが、作業する者からすると旋盤は切削する素材を保持する道具である意味合いの方が強いのではないでしょうか?
実際にパーツの形を作り出しているのは、その作業者であり、その手足になっているバイトである。
技術者の技量を目視で測るのはなかなか難しい職業であるが、旋盤作業は設計通りに作るので数値で判定でき、仕上がりの美しさも目視で確認できる作業なので誤魔化せないのである。
ピンセットやドライバーと同じようにバイトも削る形によって使い分ける必要があり一本と言う訳にいきません。
切削する素材によってバイトの材質も変えたりします。
写真にあるのは超鋼バイトです。刃の部分を鏡面にする事で、切れやすく仕上がりの美しさをもたらします。
ハイス綱のバイトが一般的で真鍮など柔らか目な素材を削る時はこちらを使用します。
時計修理で旋盤作業にスポットが当たる事は少ないですが、この作業が出来る出来ないが技術者の分かれ目と言っても過言ではないと思います。

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