前回の続きで内部機械に触れてみようと思います。
その前に、何千種類とある時計ですが、それぞれ違う機械を使っていると皆さんは思いますか?
沢山の機械の種類がある様な感じがしますが、実のところそこまで種類は多くありません。
ほとんどの時計メーカーは、内部機械だけを作っている会社からムーブメントを買い、その時計メーカーの文字盤、針を付け、ケースに組み込んで製品にしているのです。
ですので、その時計メーカー独自の機械を作っている所は非常に少なく、ロレックスはその中の一つです。
独自の機械であるので色々な特色があるのですが、今回は巻き上げ機構とテンプ部分の機構に注目してみます。
巻き上げ機構ですが、その他のメーカーでも同じ機構構造の物がありますが、切替車に特徴があります。
赤い車(矢印で指している車)がありますが、これが切替車です。簡単に説明すると自動巻きのローターの回転をゼンマイに伝える役目をしています。
なぜ赤いかと言いますと、アルミナの粉末でコーティングし耐久性を増しています。
アルミナですからルビーと同じという事になります。
ここまでこのパーツにコストをかけ、アルミナのコーティングをしているのはロレックスだけで、それだけ大切なパーツである訳です。
次にテンプ部分ですが、テンプを支えている受けが両足になっています。
ほとんどの機械は片足のテンプ受けですが、これを両足にすると安定感が増し衝撃に強くなります。ただこれだけでしたら大した事ないのですが、これにテンプのアガキを調整するネジ(丸で囲んである部分)がそれぞれの足に付いています。
これにより、テンプのアガキ調整が常にベストの状態に持っていくことが出来、精度の向上につながっています。
これだけではありませんが、時間が合う=ロレックスとイメージはこう言う色々な部分のこだわりがつながった結果かもしれませんね。
まだまだ書き足りない部分があるのですが、またの機会に。
次回は、時計の中の時計といわれる時計を探究してみたいと思います。お楽しみに!