時計の修理とは? No.4-4

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双方に信頼関係が出来ていないと私は思います。そう思うのは私だけでしょうか。前にも話しましたが、このままではいけないと思います。もっともっと実技を伴った勉強をして、スイスに対してアピールして、日本の修理技術者の実力を見せてください。長年のスイスとの交流を通じて思うのですが、日本の修理技術はけしてスイスに負けていません。むしろ優れているところがいっぱいあります。そのことをどうアピールしていくかが今後の課題ですね。修理技術者自身もそうですが、その人たちの上に立つ技術の責任者、そして営業、もっといえば経営者の意識がどうなのか。
ちょっと堅い話になってしまいましたが、このことは、この連載の最初から話しています。日本の時計愛好家の方々がこれからちょっと発奮して高額時計を手に入れようと思っている人たちのことを考えると、このままスイス送りの修理が続くのはどうかと思っているのは私だけでしょうか。皆さんの意見をお聞かせください。

次回はケース仕上げについて話したいと思います。

この文章は、THE WATCH & JEWELRY TODAY(株式会社 時計美術宝飾新聞社)に2011年1月~11月と2012年3月の12回連載されたものを打ち直したものです。

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