それでは、前回のスピードマスターの機械を見ていきましょう。
1968年にレマニア社とオメガにより開発された機械、Cal.861です。
月に行ったスピードマスターに使われた機械は、この前の機械でCal.321となります。
このCal.861は当時から現在の今までで使われているロングセラーの機械になるわけですが、考えようによっては既に半世紀近くの機械ですのでオールドムーブメントとも言えます。
とは言え、全くの変更が無いままかと言うとマイナーチェンジはしています。
どうしても開発されたばかりの機械は実際に使用されて行くと不具合箇所が見つかり、改良を加え更に良い機械にしていきます。
最近、各メーカーが自社ムーブメントを開発していますが、この機械を使った時計の購入はちょっと注意が必要かもしれません。
新鮮味はありますが、上記の理由でもう少し待った方が良いかもしれません。
話を元に戻しますが、写真の機械は、1997年から使われているCal.1861です。
外観での変更点は、受けの色が赤茶色だったのが、ロジウムメッキ仕様となりました。
この機械の特徴はクロノグラフの基本形だという事です。
複雑になりがちなクロノグラフ機構をシンプルにまとめています。
クロノグラフを学びたいなら、まずはこの機械から始めることをお勧めします。
細かい特徴はマニアックになってしまうので省略しますが、この機械を全てバラバラにした所を見てください。
このパーツ数が多いか少ないか人によって受ける印象は違うと思いますが、
複雑な積算を可能にする機構と考えるとやはり少ないかなと思います。
それでは、次回もお楽しみに!