時計メーカー探究 フランク・ミュラー編 ②

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時計メーカー探究 フランクミュラー編  時計 修理 (腕時計 修理) 風景

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それでは、内部機械を見てみたいと思います。
ベースとなっているのは、ETAのCal.2892です。
時計にそれなりの知識がある方なら当然知っているキャリバーかと思います。
数々のブランドがこの機械を使用しており、これをベースとしてクロノグラフ、カレンダー機構等を組み込んだ物など汎用性が高い機械でもあります。
フランクも多少手を入れており、各受けの仕上げ、ネジをブルースチール、自動巻きローター素材をプラチナに変更しています。
この機械を使う他のブランドも変更点は似たり寄ったりな感があります。
なので、特にフランク独特の機構は無いので、これ以上の説明は省略し、ベースとなっているETA2892の説明をします。
様々なブランドに使われるのは、それなりの理由があるはずです。一つはコスト、二つは性能、最後は作る時計に合うサイズであるかと言った感じでしょうか。
コストの面で言えば、高級時計に良く使われているフレデリック・ピゲ社の機械に比べれば安価です。
性能=精度と考えればピゲ社の物より安定感があります。
サイズに関しても大き過ぎず小さ過ぎず、厚くも薄くもないと言った感じで使いやすいサイズですね。
全体的に見てバランスが取れた機械と言えるのではないでしょうか。
修理に関して言えば、パーツも入手しやすく、組み立てやすく技術者にとっては大変修理しやすい機械です。
精度の調整が大変やりやすく、ETA独自のエタクロン方式がこれを可能にしています。
誰でも修理が出来る機械と思われがちですが、しかし、これをきちんと直せる技術者は想像するより少ないかもしれません。
組んで、注油して、タイミング調整をすればほとんどが動いてしまう機械ですが、他店で直してもらったのに止まってしまうなど時々ある事で。。。
調べてみると基礎的なレベルが原因で不具合になっている事が多々あります。
悪いからパーツを交換すれば直る訳ではなく、基礎的な事がきっちり理解し、行われていないと直らないのです。
組みやすいから修理が簡単と言う訳ではなく、結局は基礎が如何にきちんとしているかが重要なのです。
話が脱線しましたが、今回はここまで。

次回もお楽しみに!

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