時計の修理とは? No.12-1

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CMWの試験にやっと合格しました。でも今考えると合格したから良かったのではなく、自分で試験を受けようと決めて、それに挑戦したことで今の私があると思います。挑戦を決めた後は天芯作り、替芯作りのほか、通常の修理の時も常に試験のつもりで仕事をしました。止めピン1本、止めネジ1本合わせるのにも試験だったらと思いながら同じものを合わせ、合うものがないときは同じものを作る、そういう思いで今まで修理の仕事をしてきました。

旋盤の仕事を覚えると色々なことができるので次から次へとアイデアが浮かんできます。楽しいですよ。この楽しさを修理技術者の皆さんに学んで欲しいと思います。そうすることで仕事の内容がまったく違ってきます。輸入会社にいる人はあまり関係ないかも分かりませんが、部品も手に入るでしょうが、でも修理会社の技術者の方、自分ひとりでやっている技術者の方には、ぜひ必要なことと思います。

 

この文章は、THE WATCH & JEWELRY TODAY(株式会社 時計美術宝飾新聞社)に2011年1月~11月と2012年3月の12回連載されたものを打ち直したものです。

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