時計メーカー探究 オフィチーネ パネライ編 ①

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時計メーカー探究 オフィチーネ パネライ編  時計 修理 (腕時計 修理)風景

時計 修理 OFFICINE PANERAI オフィチーネパネライ 

今回はオフィチーネ パネライです。
いわゆる「デカ厚ブーム」の火付け役となったブランドです。
それでは、歴史をひも解いてみましょう。

1860年にジョバンニ・パネライがイタリアのフィレンツェに時計店を構えます。
精密機器メーカーでもあり、工房を兼ねているだけでなく、フィレンツェ初の時計学校でもあり、 パネライの歴史はここから始まります。

イタリア海軍に高度な精密機器を納入してきたパネライは、さらなる要望に応えるため、計器や装置の文字盤を発光させるためのラジウムベースの粉末、ラジオミールを開発します。
「ラジオミール」という名称は、1916年3月23日にフランスで出願された特許の補足文書に記載されています。
このラジウムベースの塗料は、その高い視認性と水中における優れた接着性によって、 パネライ製品の重要な要素となります。

イタリア海軍より依頼を受け、パネライ一族が経営していた「スイス時計店」が当時代理店だった縁でロレックスから防水ケースのノウハウやムーブメントの供与を仰ぎ、特殊潜水部隊のために軍事用ダイバーズウォッチ「ラジオミール」を1938年に製品化します。
この腕時計は第二次大戦期には数多くの勝利に貢献しています。

長らく軍用時計のみだった為に民間腕時計としての歴史は浅く1993年からとなり、シルヴェスター・スタローンが映画の中で着用した事により、一躍脚光を浴びることとなります。
1997年に現リシュモングループの傘下に入り、1998年に国際的にデビューし、大型で厚い時計の流行の火付け役となり、近年の腕時計の大型化のトレンドを生みます。
2005年に自社製ムーブメントを搭載した時計を発表し、マニュファクチュールとして現在に至ります。

コピー品が数多く出回る程の人気で、その外観のデザインはシンプルですが、それが故に一度見たら忘れられないインパクトがあります。
近年は多少複雑な機構を備えたモデルも出ていますが、基本的にはシンプルな機能が多く、またそれが似合う時計でもあります。

それでは、来週は機械を見ていきましょう。お楽しみに!

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